ビューティー資格ナビ> メイクガイド> ニューヨークメイクアップアカデミー 講師インタビュー
メイクアップ講師として活躍されているニューヨークメイクアップアカデミーの鎌林泉先生にお話を伺いました。
実は私は保育士を目指して短大に通っていたのですが、大学の仲間に化粧品に詳しい人がいたのです。私はそれまで全くメイクには関心がなく、日焼け止めさえつけずに生活していたのですが、その時に綺麗になるということに対して積極的になることを教えられて、凄いなと思いました。そして「メイク」というものに執着するようになって、綺麗になることの素晴らしさを人に伝えていけたらいいなと思ったのがきっかけです。
例えばイベントでのメイクや、TVやCMなどの映像関係の仕事ですね。数人で声優さんのコンサートを担当したりもしました。ステージのメイクは遠くからでも綺麗に見えなければならないので、普通のメイクとはちょっと方法が違います。化粧品も汗をかくのでステージ向けのものを使います。TVの仕事ではスタジオ収録の他に「再現VTR」撮りでロケなどにもついていきました。ロケでは汚れてもいい格好をして、日焼け止めをつけて帽子をかぶります。持ち運ぶ道具もかなり重くなりますし、2~3日の泊まりになることもあります。CMは、スポンサーの意向を受けた監督から「どのようなメイクをするのか」指示されることにもなるため、打ち合わせは綿密に行います。スポンサーからもかなり細かく要望を言われることもあります。
私が添削を長年やってきて思うことは、指示通りに撮影さえしていただければ、技術は分かります。メイクというのはラインであるとか、細かなところに気をつけていなければ、決して綺麗に見えないものなのです。それがいい加減にしかできていないと写真に出てしまうのです。それに、モデルさんを直接見るより、じっくり見て判断できるメリットもあります。人を直接見るというのは、無意識に自分も見られているという負荷がかかりますが、その点、写真は堂々といつまでも見ていられますからね。
日本ではメイクアップア-ティストは、ヘアスタイリングもするものととらえられています。場合によってはクリエイティブなヘアスタイリングについても要求されることもありますから、色々身につけておいてマイナスになることはないでしょうね。メイクをしているからファッションはやらないとかネイルはやらないというよりも、何に対しても興味を持って勉強しておけば後々役に立つことがあります。
ひとつのことを教えるということは、そのことを根本的に分かっていなければできないことだと思います。感覚で知っているだけでなく、言葉で表現できるということが必要です。そして一番必要なのが「自信」ではないかと思います。一方的に押しつけるわけではなくて、時には一緒に考えて知識を分かちあうことが大切です。
やはり「思い込め!」に尽きますね。できる、やりたい、と思い込んで自分の中に吸収させることです。思い込むことによって次の行動が変わってきます。だから、どうぞ思い込んでください。